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それぞれの住まいづくり

本当の豊かさとは? ゆったり流れる時間だったり、心やすらぐ空間だったり…。 sloeに生きるための住まいづくりを応援します。

満足のマンションリノベ ~その3

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ミンミちゃんがやってきた (本文無関係)

前回の続き
その1
その2
今回はマンションの造りについて

中古マンションの不動産物件のチラシには、築年数と間取り、そして構造が書かれています。
通常、【鉄筋コンクリート造】とか【鉄骨鉄筋コンクリート造】あるいは【鉄骨造】
他の言い回しは、RC造(鉄筋コンクリート造)、SRC造(鉄骨鉄筋コンクリート造)、S造(鉄骨造)など。
ここで気をつけたいのが、RC造の壁式構造です。
5階建てくらいまでの低層マンションに多く、
柱型がない代わりに厚いコンクリートの壁で耐力を取っています。
この場合、リノベーションをするにも抜けない壁が多く、
ガラっと間取りを変えたくても制約があります。

10階以上の高層になると、ラーメン構造といって、柱と梁で持たせる構造が多くなります。
間仕切り壁は鋼製壁(軽量壁)や木造壁でできています。
間仕切り壁は耐力を伴いませんので、解体しスケルトンにしてリノベーションすることが可能です。
ただし、柱型や梁型がでていて、部屋の隅がデコボコだったり、
天井がフラットでない場合が多いです。

その1にも書きましたが、構造は新耐震設計されている、
または、旧耐震だが耐震診断を受け補強されている、
などであれば、安心です。

次回は、年代による内装や、設備系統の造りの違いで、
気をつけたいこと、です。


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  1. 2023/05/06(土) 17:40:47|
  2. 住まい
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縄張り意識

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次々咲くうちのバラ(本文無関係)

動物には縄張りがあります。
犬は散歩でマーキングしたりします。
犬を飼っているお宅の前を通れば吠えられたりすることは珍しくありません。
野生動物は縄張りのために死闘を繰り広げます。

これって、動物のみならず、人間のDNAに組み込まれた本能なんだなと思います。
例えば、駐車場。
月決めだったり、集合住宅なんかで割り当てられている自分の駐車場に、
帰ってきたら見知らぬ車が停まっていたら?
カーッと頭に血が上りませんか。
ほんのちょっとだけ、と誰かが停めたかもしれないし、
うっかり停めるところを間違えたかもしれない。
30秒後に「すみませーーん」と戻ってくるかもしれない。
でも、なぜかものすごく腹が立ちます。
ほんの一瞬だけでも、腹が立つ。
それがなぜかとつきつめると、それは縄張りを侵されたからなのではないかと思います。

何でこんなに腹が立つのだろう、と考えてみたら、
縄張り意識にたどりついたという話でした。

  1. 2023/04/28(金) 21:10:51|
  2. 住まい
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満足のマンションリノベ ~その2

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内引き出しは収納40% up

前回の続き
今回はマンション管理について

マンションは管理を買え、なんて言葉聞いたことありませんか。
これは、とても重要なことですが、外から見ただけではわかりづらい部分はあります。

まず、現地見学して想像できることを

1. 管理人さんが常駐している、もしくは決まった曜日に週3回以上はきているか。
管理人さんは、日々の清掃や点検、住んでいる人たちの意見などを受け付けています。
ちょっとした住まいのトラブルなど、管理会社の窓口となっています。

2. 駐輪場や駐車場がきれいに整理されているか。
放置自転車等管理されていない場合は、管理体制や住人の無頓着な気配が…。

3. 修繕が定期的に行われているか。
こちらも、築年数のわりに外壁がきれいか。
ひび割れ(クラックと言います)が放置されていないか。
この場合、大規模修繕が間近なのか、やっていないのか。

次に、購入前に確認しておくこと

1. 管理費が安すぎないか、高すぎないか。
広さや戸数(規模)や築年数によりますが、150円/m2~270円/m2
区分所有面積を単価に掛けた金額が毎月の修繕積立金のめやすです。
戸数が多く、10階建てくらいが割と安く、
戸数が少ない低層や、超高層、機械式駐車場などがあると高めになります。

修繕積立金が安すぎる場合
大規模修繕で資金ショートし、今後大幅な値上げになる恐れもあります。

修繕積立金が高すぎる場合
当初安すぎる設定であったため値上げしている場合。
管理会社が修繕費に20%くらい上乗せして搾取している場合。
(これは区分所有者が他人任せすぎて言われるままのことが多い)

2. 15年~18年ごとに大規模修繕を実施しているか。
大規模修繕の計画がおおよそでも15年ごとに立ててあり、
その予算がしっかり見合った物かどうか。
これは、貯金付きのマンションかどうかということにもなります。

次回は、マンションの造りについて




  1. 2023/03/23(木) 19:31:30|
  2. 住まい
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満足のマンションリノベ ~その1

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イケアのカップボード

物価の高騰、エネルギーの高騰、
そしてすでに、建築費の高騰は2年以上前から。
でも収入はその上昇率に比べて増えてはいません。

ここで人気が出てきたのが、新耐震設計で建てられた築42年以降(1981年)の中古マンションです。
新築に比べて半分以下の価格で買えるし、
スケルトンにしてリノベーションすれば新築の注文住宅と変わらない。
間取りもラーメン構造であればかなり自由だし、内装も自由。

では、どういったマンションを買えばいいのでしょう。
その基準は、
1. 立地
利便性が良かったり、人気の地域は希少価値。
中古で出ても直ぐ買い手がつき、値崩れも少ない。
よほど立地が良ければ購入時より高値で売れる場合もあります。
2. 新耐震基準で建てられているか
1981年に建築基準法の耐震基準が変わり、
それより前のマンションは現行基準を満たしてない場合もあります。
したがって概ね築40年以降であれば大丈夫と言えます。
3. マンション管理が適正か
この部分はパッと見てわかる部分もありますが、内情は管理組合でなければわからないことも。
住んでからのことを左右する大切な部分。
追々、何を見分けるべきかについて書いていきたいと思います。
4. マンションの造り
低層マンションは壁式構造になっており、間取りの事由が利かない場合もあります。
フルリノベしたい場合は要注意です。
その他、音、断熱(向きや窓の仕様)、水廻り、バリアフリーなど、
古い物件でリノベのネックになりやすい部分の見分け方。
こちらも、追々書いていくつもりです。

管理や造りについては一般の方はわかりにくい部分が多く、
簡潔に書いてもやや長くなりそうなので、その2に続けます。


テーマ:住まい リフォーム - ジャンル:ライフ

  1. 2023/02/25(土) 17:42:49|
  2. 住まい
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あけましておめでとうございます

2023HP用

本年もよろしくお願いいたします。


  1. 2023/01/01(日) 00:00:00|
  2. 徒然
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家の価値

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切り花シュート第二段

日本では、住宅の築年数が経てばたつほど、その建物の資産価値が下がっていきます。
中古市場で真っ先に紹介されているのが築〇〇年と〇LDK、そして延べ床面積。
しっかり手入れされていようが、広かろうが、優れた設計であろうが、いい材料を使っていようが、
築年数が経っていれば十羽一からげに資産価値はむしろマイナス。
土地代から解体費用を差っ引かないと売れない査定になります。
何千万円も住宅に投資し、住んできたのに
40年もしないうちに(固定資産で言えば25年)ゼロどころかマイナスになる。
残るのは土地。そこで土地神話が出来上がるわけですが。

災害の少ない欧米では、中古住宅は古くても資産は下がりません。
長年風雨に耐えたのだから丈夫だという発想や、
歴史があるという、まるでウイスキーが年月を増すほど高価になるような発想。
建物に投資してもしっかり返ってくるので、そこに貯金ができるというわけです。
大切に使い、手を入れるという文化もあります。

つまり、日本人は住宅に関しては、大損していることになります。
インスペクション制度とか、少しづつ変わろうとしているんでしょうけど、
不動産屋さんと、インスペクションを担う建築士とは、
なんだか住む世界が違うくらいに常識が違います。
不動産屋さんは、私たちから見ると、驚くほど建築にうとい
一般の方たちは、不動産屋さんも建築士も、建物扱ってるってことで、
専門家で建物をよく知ってると思いがちですけど…。

※むろん、中には建築士も宅建も、という何でもご存じの方もいらっしゃいます。

長期優良住宅は、それを見据えて国が作った制度とは思いますが、
うまく機能していないような…。
パワービルダーやハウスメーカーに販売利用されているだけの感が否めません。

住宅に関わる建築士は声の小さい人たちが多く、
国の制度に意見もできず、不動産業界にもパイプが細い。
つまり、実情を伝えることも、提案もできていないと感じます。

落ちのない話でした。



テーマ:住まい リフォーム - ジャンル:ライフ

  1. 2022/08/13(土) 14:22:23|
  2. 住まい
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速攻で「できない」という人

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切り花のシュートからの挿し木につぼみが!

自分にも当てはまるときがあって反省なのですが、
つい、「できない」と速攻で答えてしまうことありませんか。
時間に余裕がなくて、気持ちにもゆとりがないときはありがちです。

一番ダメなのが、クライアントに対して。
こちらがプロなので、物理的に無理な要望に対して「できません。」とやってしまいがちです 。
例えばリノベーションで、構造上重要な柱や壁を撤去したいという要望。
絶対やってはいけない事であっても、速攻で「できません。」を連発していると、
この設計士さん、ダメダメばかりでいうことを聞いてくれない、
となるのです。
どうしてできないのか、やれる方法はないのか、
そもそもなぜ取りたいとクライアントが考えたのか。
速攻でできませんを言う前に、一旦、立ち止まるべきかと思います。
わたしも、できないと言ってから、後から別の視点で見てみると、
解決策が見えたりするのです。
なんで、一旦持ち帰らなかったのか、次回再度提案してみよう、と思い直すことはあります。

監督さんでも、速攻「できない。」と返ってくる人もいれば、
「検討させてください。」と解決案を考えてくれる人もいます。
クライアントにとって何がベストかと考える人もいれば、
余計な仕事を増やしたくない、と考える人もいます。
どうやったら追加無し、あるいは最小限の追加ででうまく納められるか、と考える人もいれば、
追加(高額だったりします)をしなければやりませんという人も。

勘違いしてはいけないのは、御用聞きのような営繕屋さん。
クライアントう言われるまま、通し柱を切っちゃったり、大切な耐力壁を撤去し、
それに対して構造計算もせず、つじつまの合う補強もしない。
リフォームにありがちです。
(実際、そういったリフォームを繰り返してきたクライアントさんを何件も見てきました)
「できません。」を一切言わないのも恐ろしいのです。
  1. 2022/07/04(月) 11:45:45|
  2. 住まい
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進化した現場ツール

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切り花のシュートとローズマリー(本文無関係)

年賀状からこのブログは書いてなかったと気付きました。
時間に追われ息つく間もなく、ひたすらTODOリストを書いては消しを繰り返し、
ふと一段落した今日この頃です。

現場はまだまだ工事の真っ最中ではありますが、しっかりとした監督が牛耳ってくれています。
様々な現場の質疑や今の状況など、都度ラインなどでやり取りして、
画像を見つつ、あれこれ調べたり指示したり。
やろうと思えばビデオ電話もできるようになりました。
遠方の現場の多い私にはなんて便利なツールだろうと思います。
ラインなんてずいぶん前からありましたが、ここまで現場で普及するのは、
コロナのせいかもしれません。

コロナでWEB会議やセミナーも増え、
いままで勉強会は1日つぶれていたのに移動時間が無くなって
時間が有効に使えるのっていいな~としみじみと思ってます。

でもやっぱりクライアントとの打ち合わせにまだWEB打ち合わせはやってません。
事務的なことであればいいけど、
相手の表情やしぐさ、声色で伝わる小さな変化に気付けず、鈍感になってしまいそうで、
プレゼンや営業には不向きかなと思うのです。

複数の人数での打ち合わせも、誰か一人に意識がいってしまい、
気付いたら言いたいことが言えなくなっている人がいたなど、
対面ですらそういう失敗をするのです。
一人一人に丁寧に向き合おうと思えば、
便利ツールではまだまだできないことはあるのかなと思います。



テーマ:建築 - ジャンル:ビジネス

  1. 2022/06/13(月) 15:44:43|
  2. 住まい
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あけましておめでとうございます

HP用

テーマ:毎日の暮らし - ジャンル:ライフ

  1. 2022/01/01(土) 00:00:00|
  2. 徒然
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先を考えること

2020-04-04IMG_0491.jpg

高齢者と、身内を始め仕事でも関わることが多くなってきました。
元気なうちは、たとえ80歳を超えていても、
老いというものは他人ごとだったりするものです。
歩くのがゆっくりになってきておや?と周囲が思っても、
本人は気づきません。

高齢者の住まいは、歩くのがおぼつかなくなってしまうのがもう近いということを認識しなければなりません。
転倒防止を重点に置き、長い廊下を歩いて夜中にトイレに行く、
等の間取りは解消すべきです。
でも、元気なうちは他人事で、ほんの数年先にどうなるかなど
考えないものです。
以前、リフォームの打ち合わせで、寝室のすぐそばにトイレをプランしたところ、
1階にトイレを二つもいらないと言われました。
信用されていないのか、こちらの助言には耳を貸しません。
今あるトイレの近くを寝室にするプランも却下。
高齢のクライアント曰く、
いくら広い家だって言ったって、しょせん家の中よ。
どれほど歩くっていうの?
今までだってこうして暮らしてきたんだから。

結局、やっぱりトイレが必要ということにはなりましたが、
打合せの期間に足や腰に不具合が出て、やっと気付かれたようでした。

施設には入らないと頑張っていた身内は、
ほんの1年で急にフレイルが進み、歩けなくなってしまいました。
赤ちゃんが1年でものすごくいろんなことができるようになるのと反対に、
高齢者は1年でいろんなことが急激にできなくなるということを思い知りました。
もう1か月早く説得しておけば、と思うことしきり。
本人もやっぱり施設しかないと悟り、
こんなになるとは思わなかった、といつも口癖のように言っています。

急に衰えたように見えますが、実はじわじわ時間をかけて衰えは始まっていました。
そうなる前に、
今できる、’負荷をかけること’を日々続けるといいのです。
骨や筋肉は多少負荷をかけないと衰えていくからです。
筋肉が衰えると姿勢を保つこともできなくなってきて、
転倒しやすくなったり、転倒すれば骨折などの大きなけがをしやすくなります。
入院して、1週間でも動かなければ、
補助なしで歩くことはできなくなるのです。

テーマ:老人介護 - ジャンル:ライフ

  1. 2021/12/21(火) 17:16:07|
  2. 住まい
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プロフィール

enusu

Author:enusu
HN(ハンドルネーム)えぬ
一級建築士事務所を開設しています。
居心地のいい住まい、
そして美しいたたずまい。
そんな住まいをこころがけています。
店舗デザイン、インテリアコーディネートも得意分野。
エコでスロウな生き方がしたいなぁ。

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